春の山菜や野菜には独特の苦みがあり、苦み成分には抗酸化作用のあるポリフェノールや新陳代謝を促進する作用が含まれている。
赤外線が多くなる春、新鮮な山菜や春野菜の時期を逃がさず食べたいところです。
何しろ春を感じるし、美味い。
「山菜天ぷら」
雪が融けて春になると春になると小さな芽が姿を現します。野山に自然に生えている食用植物で苦みの多い山菜は天ぷらにするのが向いている。
▽たらの芽、こごみ、コシアブラをサラダ油で、からりと天ぷらにし、ふり塩をする。
「うるい香り巻き」
▽うるいは色よく茹でて浸し地に浸け、干し子を炙り、細く切ってうるいの茎と重ねて葉で巻く。
鉤蕨を塩で磨き藁灰をまぶし、熱湯を掛け密封して一晩置き、水に晒して後浸し地に浸ける。
「芹の胡麻和え」
水気の多い湿地や川のほとりに自生する多年草。せりは香味の良さが身上なので、茹ですぎないことと、茹でた後よく水に晒してアクを抜くのが調理のコツ。
▽色よく茹でた後、よく見ずに晒してアクを抜き、浸し地に浸けてから黒胡麻で和える。
「菜の花芥子和え」
アクがあるため、必ず下茹でしてから用いるが、茹ですぎると歯ごたえが無く、茹で方が足りないとアクが残るため太さに応じて茹で加減を調整する。
▽菜の花を色よく湯がき水に晒し、浸し地に浸けて、芥子醤油で和えて炒り卵を添える。
「のびる(野蒜)」
葱に似た独特の香りがあり、浅葱にも似ている。
▽あく抜きしなくても良いので、味噌を付けて食べるのが良い。今回は野菜もろみを付けた。
「うど酢味噌和え」
シャキシャキとした歯触り、香りを生かして酢の物、和え物、又白さを生かして白煮などに用いる。
▽山うどの皮を厚めに剥き、酢水にサッと潜らせて、水気をふき取り酢味噌を掛ける。
赤貝を唐草に包丁し、酢洗いをして添える。
鰆を三枚におろして適当な大きさに切り、薄塩を当てた後、幽庵地に30分ほど浸け、焼き串に刺して焼き、ふき味噌を付けて焼き上げる。桜長芋を添えて。
※ふき味噌=ふきのとうは水洗いして、2分ほど茹でて水に晒しアクを抜く。水気をよくきって細かく刻み、太白油で炒め、味噌、味醂、砂糖で焦げ付かないように練る。
3月(弥生)暑さ寒さも彼岸までと言われ、又春分の頃は昼と夜の長さが同じになり、日が延びたと感じるが、まだ肌寒い今日この頃です。
彼岸には墓参りに行きますが、春のお供物は昔から「ぼたもち」秋には「おはぎ」と決めています。先祖が好き嫌いではなく、自分が好きだからです。「ぼたもち」と「おはぎ」は彼岸の頃に咲く「牡丹」と「萩」に由来すると言われているとか。
先週は鰆を釣りに行ったが撃沈でした。難しい・・・
杉浦 健治 料理長(2015/3/1)